はじめに
こんにちは。shilo です。
2026/2/13(金)にオプティムさんのオフィスでオフライン開催された OSS Gate というワークショップイベントに参加してきました。
OSS Gate は Ruby コミッターの須藤さんが主催されている OSS 開発に参加する人を継続的に増やしていくことを目的にしているイベントです。
この記事では当日の流れや参加してみての学びをまとめようかなと思います。
参加のきっかけ
これまで私は単発で OSS に PR を出したことはありましたが、たまたま業務の中で見つけたバグを修正しただけで、なかなか継続して OSS 開発に携わることができていませんでした。とはいえ業務で OSS をたくさん使わしてもらっているので、何か継続して貢献できれば嬉しいなと考えており、自分よりスキルの高いエンジニアと協業できることにもずっと魅力を感じていました。今回のこのワークショップで継続して OSS に関わっていくための何かヒントが得られるといいなと考え、ビギナー枠として思い切って参加してみました。
当日のワークショップの流れ
当日のワークショップはビギナー3人で1グループを作り、そのグループ1つに対して1人サポーターがついてくれる形でした。少人数グループだったので困った時や意見を欲しい時にすぐにサポーターの方とディスカッションがすることができたのがとてもありがたかったです。
当日のワークショップのざっくりとした流れ(ステップ)は以下です。
1. コントリビュートする OSS を選ぶ
初めのステップはワークショップでコントリビュートしたい OSS を決めます。具体的にはサポーターの方と相談しながらコントリビュートしたいプロジェクトの候補を決めた上で、そのプロジェクトが OSS プロジェクトなのかをライセンスを確認することで決定します。
私の場合は普段 Ruby / Rails や Terraform を主に書いているので、 Ruby / Rails 関連のリポジトリにコントリビュートしてみたいなと考え、事前に何個か候補を考えていきました。サポーターの方と相談の結果、ワークショップ内で比較的コントリビュートしやすそうな Faker にすることにしました。
github.com
2. その OSS を触ってみる
次のステップでは上記で決めた OSS を公式ドキュメントや README を参考にして自分のローカル環境で動かします。この時のポイントとしては「とにかく、動かすためにやったことや気づいたことを細かくメモすること」でした。
というのもこの時の気づきは他の人も同じ気づきになりやすく、その気づきというのがもし何かしらの記載不備や間違いだった場合それは十分 OSS へフィードバックする価値のある内容だからです。
私の場合も README を参考にローカル環境に Faker を clone して、irb で起動してみて色々動かしてみました。普段なんとなく Rails で Faker を使っていますが、よく README を読んでみると知らない機能や気になる機能がたくさん出てきて面白かったです。
そして肝心のプロジェクトにフィードバックできそうな気づきについては大したものは見つけられなかったんですが、2点ほど README に細かな表記揺れがあることが分かりました。
「これくらい、報告しなくてもいいかな?」と普段なら流してしまうような些細な点でしたが、ワークショップの「すべてメモする」という環境のおかげで、改善の種にすることができました。
3. プロジェクトにフィードバックを送る
次のステップではローカル環境で動かしてみての気づきをプロジェクトにフィードバックします。フィードバックはどんな形でもよく、課題提起のための Issue を立てるでもいいし、変更内容が明確な場合は PR を送ってみるのも良さそうでした。
私の場合はある程度変更内容が明確なドキュメントの変更だったので、Faker のコントリビュート規約を読んだ上で PR を出すことにしました。
ここら辺に関しては以前も OSS に PR を出したことがあったので、特に悩まずにすんなり PR 自体を作って出すことができました。
github.com
とはいえ、Faker は以前コントリビュートした OSS とは Github の Star 数が桁違いに多いので、コミッターから反応があるまではずっと少しそわそわしていました(ちなみに無事、当日に出した PR は数日後にマージされました)。
4. その日の振り返り
プロジェクトにフィードバックを送った後は最後にアンケートを記入して、記入後その場でアンケート集計し、結果を眺めることでその日の振り返りを行いました。
他のビギナーの方それぞれが全く違った OSS に対してコントリビュートしており、眺めるのとても楽しかったです。
また、いずれのビギナー参加者の方もしっかりプロジェクトにフィードバックしきるところまで完了しており、このワークショップの凄さを感じました。
ここからは余談ですが、普段このようにイベント参加の最後にアンケートを記入する機会は多いですが、今回のように記入した後すぐに結果を全体で眺めるというのは主催者側も参加者側も双方でその結果からの学びを共有できるので、とても良い設計だなと感じました。次回私が何かのイベントを企画する際にはぜひこのやり方を取り入れたいなと思います。
5. (おまけ)懇親会
懇親会は会場そのまま、オプティムさんのオフィス内での開催でした。
オプティムさんでは会社でオプティム米というお米を栽培しているらしく、そのお米を使ったカレーやその他オードブルを用意いただきました。
懇親会でカレー(お米)というのは初めてでしたが、すごく美味しかったです。
カレーの写真を撮らなかったことをとても後悔しています・・・笑
懇親会でも須藤さんや @yasulab の安川さんをはじめ、いろいろな方と OSS への関わり方や普段の業務についてざっくばらんに意見交換できてとても学びがありました。
参加しての学び
どんなに小さいフィードバックでもそれは立派なOSS への貢献
今回参加してみて、どんなに小さいフィードバックでも十分立派な OSS への貢献になるということが分かりました。これまでも何となく OSS を使う中でのフィードバックした方がいいかもしれない気づきはありましたが、こんな軽微な変更で PR や Issue 立てていいのか迷うことがありました。
今回のワークショップで Faker に出したフィードバックは本当に小さなドキュメントの変更ですが、送った PR が最終的にマージされたのをみると、そういった小さな変更でもこれからその OSS を使う人の役に立つかもしれないから、OSS 側は受け入れてくれるんだろうなと感じました。
それを踏まえるとどんなに軽微でもそれは誰かの役に立ちうるので、気づいたことはどんどんプロジェクトへフィードバックするのがとても大切な姿勢だということを再認識しました。
小さな気づきや違和感を逃さない
上記に書いたように小さな気づきをフィードバックするというのはもちろん大切なんですが、それよりも前段階としてその小さな気づきをしっかり逃さない、見過ごさないという観点も普段ソフトウェア開発する中でとても重要な姿勢だと感じました。
これは OSS に限らず、仕事全般に言える話のような気がします。私の周りを観察する限り、優秀なエンジニアというのは他の人が見過ごしやすい小さな気づきや違和感に恐ろしく敏感だと思います。もしかしたら OSS に携わっているエンジニアに優秀なエンジニアが多いと感じるのはそういった他の人が見過ごしやすいポイントに自然に気づくからなのかなと思ったりしました。
何はともあれ、そこの感度を上げるためには、今回ワークショップの中で実践したように日常の小さな違和感をしっかりメモする癖をつけることが大切だと思います。ということで今後は今以上にメモをたくさんとっていくことを意識したいなと思います。
終わりに
このワークショップに参加する前はたった1日のワークショップの中で OSS にコントリビュートできるのかと思っていましたが、実際にやってみると思ったよりもコントリビュートできる機会はたくさんあるんだなと感じました。
どちらかというと、その機会を見過ごさないためにはどうしていくべきかという方が個人的には重要なトピックになりそうです。
そういった貴重な学びも得ることができたので、今回のワークショップに参加して良かったなと思います!いつかはサポーターとして参加できるように今後も頑張りたいと思います!
ここまで読んでいただきありがとうございました!